荒野の恋人たち【完】

荒野の恋人たち 第56話

「レオン……本当は選ぶつもりなんてないんじゃないですか?」 「ああ、半分はな。だがお前に持たせてもいいと思える銃がないのも事実だ」  何だかんだと難癖をつけて6軒目の店から出た後、それまではただレオンの好きに任せていたシ…

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荒野の恋人たち 第57話

 ランスバックから離れると街道は急激に寂れてゆき、4人は再び牛を追って乾いた土地を南へと下る。 「違う、もっと肘を真っ直ぐ伸ばせ。曲げてると当たらんぞ」  夕食を摂ってから夜番を始めるまでの僅かな時間、シャンティはレオン…

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荒野の恋人たち 第58話

 一方焚き火の傍に残ったシャンティとクライヴの2人も、夜は更けていると言うのに不思議とすぐには寝つけないでいた。しばらく前から夜の冷え込みは徐々に厳しさを増しており、彼女は揺れる炎を見つめながら燻る灰をかき回す。  本来…

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荒野の恋人たち 第59話

 それから数日の間に小さな集落を1つ越えると、一行は故郷とどこか似た雰囲気を持つ町にやって来た。南の空に薄っすらと見え始めている小高い山々は、ランスバックとはまた違う鉱山地帯の始まりを示し、4人の目指す街はもうその先にあ…

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荒野の恋人たち 第60話(R-18)

「ずいぶんと時間がかかっちまったな、悪かった」  微調整を終えたレオンは汚れた手を洗いながら振り向く。時計を見やればもはや時刻は深夜を回ろうとしていたが、シャンティはなぜかその時間を全く長いと思わなかった。旅立ってすぐの…

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