楽園の扉【完】

楽園の扉 第11話(R-18)

「……どうして、あなたが……?」  2人だけが部屋に残されてしばしの時が経った後、消え入りそうなルーチェの囁きが耳に痛いほどの沈黙を破る。小さく1つ息をついたノアは頭に載せていた帽子を取り、ポンチョの釦を外すとそれらを鞄…

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楽園の扉 第12話

「ご……ごめんなさい、私……」  口元を押さえて俯いた女は蚊の鳴くような声でそう呟き、叱責は技巧の拙さ故だと思い込んでいるのは明白だった。まさか拒まれた理由がその逆だなどとは全く思いもしないのだろう。手慣れた歴戦の娼婦と…

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楽園の扉 第13話(R-18)

「あ、ぁ……!」  ほとんど見えない創痕の上を癒すように男の舌が舐め、女の甘やかな喘ぎが静かな小部屋の中へと満ちていく。かつて目にした酷い傷痕を1つまた1つと辿りつつ、殺し屋は彼女を清めていくように同じ行為を何度も繰り返…

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楽園の扉 第14話(R-18)

 主導権を握っているはずなのに、しばらくは身動き1つすることさえままならない。純潔の護りを破られた身体は穿たれたものにぴたりと添い、その形を記憶に刻みつけるように緩んでは再び締め付ける。ルーチェの秘所は繋がった場所から溶…

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楽園の扉 第15話

 ルーチェが眠りから醒めた時、既にその部屋には誰もいなかった。だがかけた覚えのないキルト、寝台の横に置かれていた小さな水差し、そして何よりも彼女の身と心が、誰かがそこにいたという事実をこよなくはっきりと告げていた。  ノ…

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