「エリオ……エリオ?」  秋が深まりつつあるその日、トゥーラは庭先で近くにいるはずの息子の名前を呼んだ。その声にすぐ傍の茂みから草木をかき分ける音を立て、鳩ほどの大きさの鳥が彼女の前へと姿を現す。 「もうすぐ暗くなるわ。…